【禁聞】中国富豪の半数が海外移住を計画 アリババ会長も香港に移住？
【新唐人2014年9月21日】近年、中国の富豪の間では海外移住ブームが起きています。最新のデータによると、中国富豪の半数がこの先５年以内に海外へ移り住むことを計画しています。既に海外移住した３分の１近くの富豪を足すと中国富豪の海外移民率は70%に達し、世界一の割合です。評論家は、中国国内での安心感の欠如によって、富裕層は海外移住を自己防衛の手段としていると指摘します。
アメリカ上場のことで、国内外で話題になっていたアリババ・グループが17日、公式マイクロブログに突然、ジャック・マー会長の戸籍は現在浙江省杭州市にあり、将来的にも海外移住の計画は全くないという声明を発表しました。また、ネット上の「マー氏がすでに香港に移住した」という噂は事実ではないと伝えました。
実はこの声明の前日、香港紙・「信報財経新聞（エコノミック・ジャーナル）」が、マー会長が香港でのアリババ説明会の際、すでに投資移民として香港永住権を申請しており、来年の末には香港の永住権を取得できると話したと報道しました。また、マー氏はすでに香港で事業を開始しており、晩年を香港で過ごすことを望んでいると報道しました。
このことは中国のネットでも広く注目され、論議が巻き起こっています。アリババ・グループがマー氏の香港移住を否定しましたが、大多数のネットユーザーはマー氏がすでに移住したと信じているようです。また、アリババ・グループの声明は煙幕弾である。声明文には「香港に移住しない」という言葉はどこにもないと指摘するユーザーもいました。また、マー氏が後に、「香港へ移民する」というより、「香港へ移住する」というべきだと発言したため、マー氏は言葉遊びをしていると考えられています。
マー氏が本当に香港に移住するのかどうかはさておいて、中国富裕層の海外移住ブームは紛れもない事実です。ロンドンに本拠を置く国際金融グループ、バークレイズ(Barclays)が発表した最新調査報告によると、中国の富裕層の47%が、この先５年以内に先進国への移住を考えており、他の国の平均値29%をはるかに上回っています。
中国問題評論家 李善鑑さん
「50%の割合というのは保守的な数字です。調査対象者のプライバシーを十分保証した場合、この割合はもっと高くなると思います」
このほか、今年初めの「ルパート・フーゲワーフ（胡潤）研究院」の調査報告によると、中国富裕層の移民の割合は64%に達し、うち10億元（およそ177億円）以上の資産を有する富豪の３分の１がすでに海外に移住しています。
中国の富豪は、なぜ海外移住にこれほどこだわるのでしょうか。
中国金融シンクタンク研究員 鞏勝利さん
「まずは政治環境に変化が生じたました。中国の金持ちの多くは不正に財を得ているので、これは重要な要因の１つです。次に中国の土地、空気、水土などの自然環境にも変化が生じ、人類の生存にとって厄介です。もう一つの状況として、中国のいわゆる法律制度は一党独裁下にあるため、法制環境が整っておらず、人文環境にも変化が生じました」
バークレイズの調査報告によると、調査を受けた中国の富豪が海外に移住する最大の理由はそれぞれ、「子供により良い教育と就業の機会を与えるため」が78%、「経済の安全」が73%、「理想の気候環境」が73%を占め、「さらに良い医療保障と福利」が18%を占めています。
うち、「子供の教育」が最も高い割合を占めていますが、アナリストは、子どもに西側の優良な教育を受けさせるほかに、もっと大きな目的は自分の為に逃げ道を残すことであると分析します。中国国内では安心感がないと言われるからです。
中国問題評論家 李善鑑さん
「多くの人が子供を海外に送り出すのは、将来子供が海外で立脚することができれば、彼らにも逃げ道ができるのです。なぜなら中国ではどんなに権力があり、どんなに金持ちでも、自分の将来や身の安全は不確かであるからです」
中国問題評論家の李善鑑（り ぜんかん）さんは、中国独特の政治環境では、法律と規則を守る経営と投資では、億万長者にはなれないと指摘します。また、官僚と企業の結託や不正な手段で築いた巨万の富が、派閥闘争の失敗で一瞬のうちになくなることもしばしばあり、さらに政府に目を付けられた富豪は、命の保障もありません。一党独裁下では法律システムを建て直したとしても何の足しにもならず、自分を守る唯一の方法は、中国から逃れることだけなのです。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/09/18/a1139180.html（中国語）
（翻訳/赤平 ナレーター/佐藤 映像編集/李）
